作品情報
受賞:サンダンス映画祭 映画祭観客賞ほか
2023年/メキシコ製作/2時間5分/スペイン語/日本語字幕版
監督・脚本・製作:
クリストファー・ザラ
出演:
エウへニオ・デルベス(代表作「コーダあいのうた」合唱部の顧問役)、ダニエル・ハダッド、ジェニファー・トレホ、ダニーロ・グアルディオラほか
ストーリー
アメリカとの国境近く、麻薬と殺人が横行するメキシコ、マタモロス街の小学校で、本当に起きた奇跡の実話。
2011年、ホセ・ウルビナ・ロペス小学校に、ベテランの教師フアレスが代用教員として赴任してくる。ここに通う子どもたちは生活環境に恵まれず、勉強する意欲もない。教師は国から教育資金をもらうためだけに、決まったカリキュラムを生徒に押し付け、生徒の親たちは、勉強するより働いてお金を稼げと教育に関心がない。パソコン室があってもパソコンがないのは、導入してすぐ、全てが盗まれてしまったからだ。そんな殺伐とした学校で、フアレスは初日から、とんでもなく自由な授業を始めてしまう。机を隅に押しやり、入ってきた生徒を急かして「これは救命ボートだ。君たちは全員で23人。ボートは6つ。さあ、どうする」と投げかける。さらになぜ船は浮くのか、そして沈むのか。こうしてフアレスは、一人一人に問いかけアイデアを出させ、実験で浮力を学ばせ自主性を養う。最初は面食らっていた生徒たちも、フアレスの授業に引き込まれ、チームワークで研究に挑むようになる。やがて、怪訝な顔で眺めていた校長もフアレスの導き方に同調し、クラスの成績が伸びてゆく。ところがその先に思いがけない悲劇が待ち受けていた。
|