東座 | FROM EAST フロムイースト | 映画コラムニスト合木こずえのオススメ映画上映会 | 長野県塩尻市大門4-4-8 | Tel 0263-52-0515

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東座

~東座が選ぶ世界の素晴らしい秀作映画を上映しています~


秀作映画
取り残された人々:日本におけるシングルマザーの苦境 原題:THE ONES LEFT BEHIND/THE PLIGHT OF SINGLE MOTHERS IN JAPAN <公式HP>
1/18(土)~1/31(金)
◆1/18-1/24 → ①14:35(~15:58)  ②16:15(~17:38)
◆1/25-1/31→ ①10:00(~11:23)  ②14:00(~15:23) ③18:30(~19:53)



作品情報
2024年/日本製作/1時間18分/日本語・英語
監督:ライオーン・マカヴォイ

ストーリー
 日本在住のオーストラリア人監督ライオーン・マカボイが、日本のシングルマザーが直面する厳しい現実と、長年抱えてきた悩みを取材で探り出し、知られざる状況を映し出したドキュメンタリー。世界有数の経済大国でありながら、子どもの7人に1人が貧困状態にある日本。しかしほとんどの国民が、その現実を実感できずにいる。戦後、短期間で経済の急成長を遂げた日本だからこそ起きてしまった“隠された貧困”をテーマに、これまであまり取りあげられることのなかったシングルマザーの苦悩を取材。日本の隠された実態を、社会、文化、歴史などさまざまな角度から深く掘り下げ、不平等な社会背景の原因をひもといていく。
子ども食堂を主催する尼僧や、役者の仕事をしながら子育てに励む女性、一人で立派に息子を育て上げた女性など、自立心はもとより、フレキシブルな感性で、たくましく生きてきたシングルマザーたちの真実の言葉が胸に突き刺さる。


Kozのお勧め
 子どもの親権を妻に譲って離婚した夫は、養育費を支払う約束をする。だが実際、支払ったのは最初だけであとが続かない。そういった無責任極まりないいくつもの事例を間近で見てきた。子どもの未来のために身を粉にして働き、自分のことは二の次、三の次。そんな母親は、ハナから元夫の口約束など当てにしていないし、正直二度と関わりたくないという。しかし、それで済むはずがない。済ませてはいけない。この映画の上映により、シングルマザーの苦悩と苦労を、幅広い世代の、心ある人々に知ってもらいたい。かねてから、いろんなジャーナリストたちに、シングルマザーを救う手立てはないものかを相談し、マスコミでその実態を映し出す特集を組んで欲しいと提案してきた。だが、取材対象になる女性たちは公に名前や顔が晒されるのを嫌がり、新聞記者もTVディレクターも二の足を踏み、苦境に立たされた母親は、そのままあくせく働くばかりだった。
政府の支援はもちろん大切だが、何より当事者の義務を果たさない男性たちに、父親としての責任を果たしてほしい。人間としての誠意を示してほしいと思う。

マカヴォイ監督の冷静な視線と観点が捉えた本作に感謝し、この映画が日本全国で上映されることを切に願う。




監督のインタビュー: https://globe.asahi.com/article/15528058





秀作映画
バグダッド・カフェ4Kレストア 原題:BAGDAD CAFÉ <公式HP>
1/11(土)~1/24(金)
◆1/11-11/17 → ①14:35(~16:28)
◆1/18-1/24→ ①12:30(~14:23) ②18:30(~20:23)



作品情報
1987年/西ドイツ製作/1時間48分/英語・ドイツ語/日本語字幕
監督・脚本・製作:ハーシー・アドロン
音楽:ボブ・テルソン「コーリング・ユー」歌:ジェヴェッタ・スティール
出演: マリアンネ・ゼーゲブレヒト、CCH・パウンダー、ジャック・バランス(「シェーン」)、クリスチーネ・カウフマンほか

ストーリー
 ドイツからアメリカ旅行にやってきた中年の夫婦は、ロサンゼルスとラスベガスを結ぶハイウェイで喧嘩になり、妻のヤスミンは砂漠の真ん中で車から降りる。重いトランクを引きずりたどり着いたのは、モーテルとカフェが併設されたガソリンスタンド「バグダッド・カフェ」。オーナーのブレンダは、怠け者の夫を追い出し、娘や息子のルーズさにも呆れ、苛立っていた。そこへ飛び込んだヤスミンは、しばらく滞在すると言い、トランクを開けて驚く。それは夫の荷物だったのだ。そんなヤスミンを訝しく思ったブレンダは保安官に連絡する。しかし彼女を追い出せる理由はない。そのうちに、ヤスミンは、埃だらけのモーテルや事務所を掃除し始め、ついでに看板まできれいにしてしまう。それを見たブレンダは激怒するが、朗らかで穏やかなヤスミンは動じない。やがて明るくなったカフェには客が増え、店でマジックショウを披露したヤスミンは、トラック運転手の間で大人気になり、ブレンダとの間にも友情が芽生える。


Kozのお勧め
 朗らかで寛容なヤスミンに、店の常連客全員が惹かれてゆく過程、ブレンダの態度が変わり、人々が笑顔を見せてほのぼのとした平和が訪れる。様々な過去や傷を持つ個性的な登場人物は、今で言う多様性の象徴。砂漠を背景にした、ザラ紙に映し出したような映像は、自然光の力を借りて、それはそれは美しく、38年前よりも、もっとその美と人物像が脳裏に焼き付いてくる。名曲コーリング・ユーと共に人生の節目でそのつど刺激を受ける傑作だ。







上映予告
1/18(土)~1/31(金) 1/25(土)~2/7(金) 2/1(土)~2/14(金)

取り残された人々 日本におけるシングルマザーの苦境

太陽と桃の歌

Brotherブラザー 富都(プドゥ)のふたり
2/8(土)~2/21(金) 2/15(土)~2/28(金) 2/22(土)~3/7(金)

映画を愛する君へ

アプレンティス ドナルド・トランプの創り方

ノー・アザー・ランド 故郷は他にない
3/1(土)~3/21(金) 3/22(土)~4/4(金) 3/22(土)~4/4(金)

TATANI

ぼくのお日さま

アット・ザ・ベンチ
4/5(土)~

デュオ 1/2のピアニスト





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