作品情報
☆☆☆第47回セザール賞7冠(作品賞、撮影賞、脚色賞、美術賞、衣装デザイン賞、助演男優賞、有望若手男優賞)
2022年/フランス製作/2時間29分/フランス語
原作:オノレ・ド・バルザック「幻滅 メディア戦記」
監督・脚本:グザヴィエ・ジャノリ
出演:バンジャマン・ヴォワザン、セシル・ド・フランス、ヴァンサン・セコスト、グザヴィエ・ドラン、ジェラール・ドパルデューほか
ストーリー
19世紀前半のフランス。フランス革命後の恐怖政治が終わり、宮廷貴族が復活し、彼らは自由と享楽を満喫していた。地方都市アングレームの印刷所に勤めながら詩人を目指す青年リュシアンは、その才能を年上の貴族の夫人ルイーズに認められ密かに愛し合う。やがて2人は駆け落ち同然でパリに上京するが、社交界のパーティで気負いすぎたリュシアンは、貴族たちに馬鹿にされルイーズにも飽きられてしまう。
すべてはお金と力だと思い知った彼は、レストランで働きながら新聞記者のルストーと出会い、たとえフェイクでも新聞記事が世の中に与える影響力を知る。やがてルストーのコネで新聞社に潜り込み、メディア界の大物コラリーに気に入られた彼は、文才を生かして書いた辛辣で大袈裟な記事が認められる。一方で、場末の劇場に出演していた女優コラリーと恋愛関係になったリュシアンは、実力のない彼女をオペラ座の舞台に立たせようと画策する。
リュシアンの野心はとどまるところを知らず、虚飾はエスカレートし、快楽に溺れた暮らしに破綻の色が見え始める。さらに彼は、当時、二分されていた王党派と自由派の対立に巻き込まれていく。
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