東座 | FROM EAST フロムイースト | 映画コラムニスト合木こずえのオススメ映画上映会 | 長野県塩尻市大門4-4-8 | Tel 0263-52-0515

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東座

~東座が選ぶ世界の素晴らしい秀作映画を上映しています~


秀作映画
燃えあがる女性記者たち 原題: Writing with Fire <公式HP>
11月25日(土)~ 12月8日(金)
◆11/25~12/1→①10:00(~11:39) ②14:25(~16:04)
◆12/2~12/8→①12:25(~14:04) ②18:30(~20:09)



作品情報
★第94回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞ノミネート
★2021年サンダンス映画祭 ワールドシネマドキュメンタリー部門審査員特別賞&観客賞
★2021年山形国際ドキュメンタリー映画祭市民賞

2021年/インド製作/1時間33分/ヒンドゥー語
監督・撮影・製作:リントゥ・トーマス&スシュミト・ゴーシュ
出演:カバル・ラハリヤの取材記者たち

ストーリー
 インド北部、ウッタル・プラデーシュ州で、カースト制最下位「ダリド」の女性たちが立ち上げた週刊新聞「カバル・ラハリヤ」=「ニュースの波」の女性記者を追うドキュメンタリー。

 カースト制のヒエラルキー「バラモン」「クシャトリヤ」「ヴァイシャ」「シュードラ」の最下位に位置するのが不可触民のダリド。いまだにこの愚かな階級制度と家父長制に縛られているインドで、ダリドの女性たちは男社会の横暴に振り回され自由を奪われている。カーストのみならず、貧困、差別、ジェンダー問題が渦巻くインドの地方で、「カバル・ラハリヤ」の女性記者たちは、多発するレイプ事件の被害者や家族を取材し、警察に乗り込んで被害届の記録と対応を問いただす。しかしどの警官も事実から目を背け、質問にはまともに答えないか嘘をついてはぐらかす。しかし記者たちはくじけない。
現に農地や道路整備、電気の不通などの問題を紙面に掲載すると1週間ほどで行政が動き出し改善された実績があるからだ。知識も経験も豊富な主任記者ミーラは、時勢に乗り、紙媒体から、SNSとYouTube発信を主とするデジタルメディアへの移行に挑む。新人記者の中にはヒンドゥ語しか読み書きができず、スマホなど触れたこともないという女性もいるが、ミーラは根気よく指導して育ててゆく。
やがて再生回数が100万回を突破し、驚きの反響に士気を高める女性記者たち。しかし肝心の政治社会は、ヒンドゥ教とラーマ神ばかりを崇め現実から目を背けている。そんな男たちに核心を突いた鋭い質問を浴びせるミーラたち。カメラは、命懸けで取材に走る記者たちを追い続ける。


Kozのお勧め
 「母なるインド」って一体何?どこが「母なる」よ!とダリドの女性は記者に不平をもらす。娘や妻が被害に遭っても泣き崩れるだけで、どこに訴えたら良いのかわからないという男もいる。司法制度の改革が宗教に縛られて一向に進まないこの国を、救えるのは知性と教養を身につけた勇気ある女性たちだけだ。危険な目に遭いながら撮影を続けたトーマスとゴーシュにも拍手を送りたい。
世界中の女性に観てほしい真実のドキュメンタリーだ。







秀作映画
青いカフタンの仕立て屋 原題: Le bleu du caftan <公式HP>
11月25日(土)~ 12月8日(金)
※今年7月にフロムイースト上映会にて上映しましたが
アンコールのリクエストが多いので、再上映することにいたしました。

◆11/25~12/1→①12:00(~14:08) ②18:30(~20:38)
◆12/1~12/8→ ①10:00(~12:08) ②14:20(~16:28)



作品情報
★2022年カンヌ国際映画祭「ある視点」にて国際映画批評家連盟賞
★アカデミー賞国際長編映画賞モロッコ代表作品(最終リスト15本に選出された)
2022年/モロッコ・フランス・ベルギー・デンマーク製作/2時間2分/アラビア語、英語
監督・脚本:マリヤム・トゥザニ(「モロッコ、彼女たちの朝」)
出演:ルブナ・アザバル(「灼熱の魂」「モロッコ、彼女たちの朝」「テルアビブ・オン・ファイア」)
サーレフ・バクリ(「迷子の警察音楽隊」)ほか

ストーリー
 モロッコの港に近いサレの旧市街。路地裏で伝統衣装カフタンドレスの仕立て屋を営むハリムとミナ夫妻。父親から受け継いだ職人技で、ハリムはミシンを使わず、すべて手縫いで作業してゆく。熟練を積んだ職人でも難しい刺繍も、彼の手にかかれば完璧だ。しかし本人は自分を卑下し、自信のなさを妻に打ち明ける。そんな夫を見守りながら、ミナは自分の病と闘っていた。夫に心配をかけたくない、お金も使わせたくないと、彼女はひとり、衰弱してゆく体を横たえる。ハリムは妻をいたわりながら、誰にも言えない秘密を抱えていた。そこに修行半ばのユーセフが現れる。夫婦は彼を雇い入れ、仕事を教えて店を回してゆく。



Kozのお勧め
 ハリムは手作業にこだわるように、色にも頑固なこだわりを持っている。タイトルにもなっているブルーとは、ペトロールブルーのこと。手先のクロースアップから始まる冒頭、艶やかな絹の布地に吸い込まれる。愛とは、こんなも深いものなのか。ミナの決意に打ち震えながらすべての邪念が霧消する後半。この映画に出会うために生まれてきたのだと直感した。








上映予告
11/25(土)~12/8(金)アンコール上映 11/25(土)~12/8(金) 12/9(土)~12/22(金)

青いカフタンの仕立て屋

燃えあがる女性記者たち

ヒッチコックの映画術
12/9(土)~12/22(金) 12/23(土)~2024/1/12(金) 12/23(土)~2024/1/12(金)

パトリシア・ハイスミスに恋して

私がやりました

僕は君たちを憎まないことにした
2024/1/13(土)~1/26(金) 2024/1/27(土)~2/16(金) 2024/1/27(土)~2/9(金)

きっと、それは愛じゃない

ポトフ 美食家と料理人

ショータイム!
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